アナフィラキシーショックとは、短時間に全身にあらわれる
激しい急性のアレルギー反応です。
アレルギーとは、異物から人の体をまもるための仕組みである「免疫」が過剰に働くことによって、かゆみ、くしゃみ、炎症などのさまざまな症状を引き起こす状態です。
その中で、アナフィラキシーは、アレルギーの原因物質(アレルゲン)に接触したり、体内に摂取したりした後、数分から数十分以内の短い時間に全身にあらわれる激しい急性のアレルギー反応のことをいいます。
アナフィラキシーは、アナフィラキシー・ショックに至り、
生命を脅かす危険な状態になることがあります。
アナフィラキシーにはさまざまな症状がみられます。
さらに、症状が急激に変化し、場合によっては、初めの症状があらわれてから数分後に、「アナフィラキシー・ショック」とよばれる、血圧が低下し意識障害などのショック症状を引き起こし、生命を脅かす危険な状態になってしまうこともあるため十分な注意が必要です。
●アナフィラキシーの主な症状
自覚症状 | 他覚症状 | |
全身症状 | 不安感、無力感 | 冷汗 |
循環器症状 | 動悸、胸が苦しくなる | 血圧低下、脈拍が弱くなる、チアノーゼ |
呼吸器症状 | 鼻がつまる、喉や胸がしめつけられる | くしゃみ、咳発作、呼吸困難、呼吸音がゼーゼー、ヒューヒューとなる |
消火器症状 | 吐き気、腹痛、口の中に違和感を感じる、便意や尿意をもよおす、お腹がゴロゴロする | 嘔吐、下痢、糞便、尿失禁 |
粘膜・皮ふ症状 | 皮ふのかゆみ | 皮ふが白あるいは赤くなる、じん麻疹、まぶたの腫れ、口の中の腫れ |
神経症状 | くちびるのしびれ感、手足のしびれ感、耳鳴り、めまい、目の前が暗くなる | けいれん、意識障害 |